私の持っているものたち。
ある本がきっかけで「夜と霧」を読みました。
本当はもっとじっくりと読んだ方がいいと思うのですが、どうしてもはやく最後まで読んでしまいたくて、一気に読んでしまいました。
少し前の私はどうしても抜け出せない牢獄のような場所に自分は居るんだと思い込んでいました。
ずっと欲しいモノがあって、それを手に入れるために頑張っていました。今なら分かりますが、ずいぶんと間違った方向に頑張っていたのです。なので、結局は願いを叶えられず振り出しに戻ってしまいました。そのなかなか手に入らないモノだけを見つめ続けた結果、自分は何も持っていないと思うようになりました。それが私の牢獄。
その牢獄からいつ抜け出せるのか、抜け出せずにこままなんじゃないか、そう思うと、とても「未来にはいいことがある」とは思えず、ただただ暗い日々を過ごしていました。
その感覚は今も少し残っています。
確かに願いは叶わないかもしれないけれど、でも、私は食べ物を十分な量食べることができるし、毎晩暖かい布団で眠ることができる。清潔で好きなデザインの服を季節に合わせて着ることができるし、何より大切な家族と一緒に過ごすことができる。好きな車に乗って行きたい場所に行くこともできる。
数え上げたらキリが無いほど色々持っているのです。
そんな私が「未来」を諦めてしまったら、あれほどの劣悪な環境の中を生き抜いた人に何だか申し訳ないような気持ちになりました。(表現が良くない気がするけれど、今はまだ飲み込めていなくて上手に表現できません。ごめんなさい。)